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11axがWi-Fi6? 無線LANの世代定義について調べました

11axがWi-Fi6? 無線LANの世代定義について調べました

次世代無線LAN802.11axの呼称を「Wi-Fi 6」にするというニュースが先週ありました。11axは第六世代無線LANだから、Wi-Fi6にするようです。

internet.watch.impress.co.jp

今まで無線LANは、802.11n802.11acIEEEの規格番号をそのまま使用してきました。

しかし11の後に一見規則性なくアルファベットが続いていることが、ユーザーフレンドリーじゃないと考えたようです。そこで数字を使って、どれが新しい規格か判別しやすくするという狙いです。USBと同じやりかたですね。

私は仕事柄、無線LANに携わっていたこともあり、今までの名称で不自由ありませんでした。が言われてみれば、わかりにくいですね。11acがリリースされた時も、第五世代無線LANと一時宣伝しているベンダーがありました。なかったことにしたと思っていましたが、形を変えて復活したようです。

今回のリリースでは、11nがいきなりWi-Fi4と第四世代無線LANになっています。そこで第一世代~第三世代はどの無線LAN規格に対応しているのか調べてみました。

第一世代無線LAN:802.11

802.11の後に何もアルファベットがつかない無印バージョンです。

1997年にリリース。

通信周波数帯は2.4GHz

周波数変調方式としてDSSS方式を採用し、最高リンク速度は2Mbps。今の無線LAN技術のベースとなっています。

初代任天堂DSで採用されていました。

初物ということで、異なるメーカー間で通信ができないという問題が多発したようです。そして無線LANの相互互換性を確保するという流れになり、Wi-Fi Allianceの設立となりました。

第二世代無線LAN802.11b

1999年にリリース。

通信周波数帯は2.4GHz

802.11のDSSS方式を改良したCCK方式を採用。最高リンク速度は11Mbps。

このあたりが無線LANの普及バージョンですね。動画等がなくテキスト主体のWebサイトであれば、今でも問題ないレベルの速度ではないでしょうか?

第三世代無線LAN802.11a/g

802.11a:1999年リリース
802.11g:2003年リリース

通信帯域は11aが5GHz、11gが2.4GHz

周波数変調方式としてOFDMを採用。最高リンク速度は54Mbps。

11aと11bでアルファベットの順番と、世代がひっくり返っています。11aの方が市場に製品が出るのが遅かったため、このような形となっています。

11gは11aの技術を、2.4GHz帯に使用した規格です。このため同じ世代となっています。

周波数変調方式もOFDMとなり、今の無線LANに大分近い形になりました。

このレベルの速度であれば、よほど高解像度の動画視聴でなければ不自由しないレベルではないでしょうか?

第四世代無線LAN802.11n

2009年リリース

通信帯域は2.4GHzおよび5GHz

11a/gをベースにチャネルボンディング、およびMIMO技術を採用。規格上の最高リンク速度は600Mbps

規格策定が遅れに遅れ、一時Draft段階の製品が出ていました。

MIMOという「アンテナを倍にして、速度を倍にしよう」技術が導入され、規格上の速度は跳ね上がりました。しかし11n対応品でも、製品によって最高速度が異なるようになりました。

第五世代無線LAN802.11ac

2013年リリース

通信帯域は5GHz

11nで採用されたチャネルボンディングとMIMO技術を発展。その他MU-MIMOを採用。規格上の最高リンク速度は6.9Gbps。

リンク速度の単位をGbpsにするために、11nを大改造。2.4GHz帯は切っています。

MIMOで使うアンテナ数を増やしすぎて、規格上の最高速度と、実際の製品との乖離が激しくなってしまいました。

第六世代無線LAN:802.11ax

2019年リリース予定

通信帯域は2.4GHzおよび5GHz

規格上の最高速度は11Gbps予定。

混雑状態でも安定通信できることを目標に規格策定スタートしたはずでしたが、最高速度も11acの約2倍になるようです。

その他詳細は、調べていないため不明です。

まとめ

以上が無線LANのざっくりした変遷でした。

採用技術の流れからみると、私には以下のような分類の方が自然に感じます。

  • 第一世代:802.11および11b
    変調方式にDSSS系統を使用した世代
  • 第二世代:11aおよび11g
    変調方式にOFDMを採用
  • 第三世代:11nおよび11ac
    MIMOおよびチャネルボンディングを使った高速化
  • 第四世代:11ax

モバイル通信の4G/5Gに対抗するために、数字を大きくしているのでしょうか? 第六世代といった方が、4G/5Gよりも先進的な感じを出せますしね。

ともあれ、今回の呼称変更で無線LANがわかりやすくなるといいですね。

あとMIMOもわかりにくいですよね。同じ無線LAN規格でも最高リンク速度が異なりますし。こちらも今後、整理してほしいです。

*本記事はゆるく書いているため、技術用語の使い方は一部まちがっているかもしれません。